研究課題/領域番号 |
18K12705
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分06010:政治学関連
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研究機関 | 中央大学 (2020-2022) 首都大学東京 (2018-2019) |
研究代表者 |
荒井 紀一郎 中央大学, 総合政策学部, 教授 (80548157)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2018年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 政治的価値観 / 政策選好 / 自然実験 / 選択実験 / 世論研究 / 投票行動 / 政治的分極化 / 実験政治学 / 政治心理学 / 分極化 |
研究成果の概要 |
本研究計画全体を通じて得られた知見を整理すると、第1に、政治的事件、外交的事件、そして自然災害といった有権者にとって突発的な出来事は、いずれも彼らの政策選好や政治的価値観に影響を与える。ただし、国内政治に関する事件の影響は限定的である一方、外交的な事件と大きな自然災害については影響が少なくとも2年から3年は継続する可能性が高い。第2に、選挙区における候補者数の変化も有権者集団の政策選好を変えうる。具体的には、政党数が増えると被験者集団の政策選好の差が広がっていくことが明らかになった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
従来の研究では、外交問題は国内問題よりも市民の政治行動や政治意識に与える影響は小さいとされてきたが、本研究では、外交問題の方が市民の政治態度を長期に規定しうることが明らかとなった。市民にとってインパクトの大きな政治的イベントが発生すると、その後状況が沈静化してもなお市民の間で政策選好や政治的価値観の断片化が進行していくことを示している。仮にこのメカニズムが外交以外の領域でも機能している場合、いったん政治的分極化が発生すると、分極化のきっかけとなった事態が解消されたとしても、分極化の進行は止まらない可能性が示唆される。
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