研究課題/領域番号 |
18K12742
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分07010:理論経済学関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
萱場 豊 東京大学, 大学院経済学研究科(経済学部), 講師 (00708612)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2018年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 行動経済学 / 実験経済学 / 応用計量経済学 |
研究実績の概要 |
本年度は、昨年度にdiscussion paperとして公表した論文について、当該分野のトップジャーナルに投稿し、改定依頼を受けた。そして、その改訂依頼に基づいて、既存のデータの追加的な解析、及び、追加実験の実施とそのデータの解析・解釈を進めた。 本論文は、標準的な経済理論においては、ネットワークを通じて情報財を取引する場合、複製を通じた競争が発生することで、取引価格が下がることが指摘されているが、それを実験で検証した。本プロジェクトで得た実験結果では、情報財が実際に複製された後の競争では確かに価格が下がったが、これは理論が想定したよりもはるかに小さい度合いに留まった。また、情報財のコピーが行われる前の時点である最初の取引においても、理論上は価格が下がるはずであったが、データではむしろ上がるという逆転現象が確認され、結果、理論が想定するよりもはるかに大きな収入が、情報財の初期所有者に留まることが確認された。これは、標準的な理論がそのままのかたちでは現実からかけ離れている可能性を示唆している。 本年度行った追加実験では、この、理論からの乖離が生じる理由を解明するのに即した実験環境を設定した。また、被験者の個性のデータを収集し、それが影響を与えている可能性についても検討できるようにした。こうした追加実験のデータを活用し、ジャーナルのレフリーからの要求に応えられるよう、論文の改訂を進めている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
ここ進年のコロナ禍の影響でこれまでの進捗は遅れてきていたが、今年度は無事に追加実験を行うことができ、順調にデータの解析を進めることが出来ている。
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今後の研究の推進方策 |
実施した追加実験のデータの解析を進め、投稿しているジャーナルのレフリーからの要求を満たすべく、論文の改訂を進める。
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