研究課題/領域番号 |
18K12799
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分07050:公共経済および労働経済関連
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研究機関 | 明海大学 |
研究代表者 |
萩原 里紗 明海大学, 経済学部, 准教授 (40754362)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2019年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2018年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 教育機会の不均等 / 教育格差 / 雇用格差 / 人的資本蓄積 / ジェンダー / 奨学金 / 男女間所得格差 / 動学的最適化モデル / 世代間格差の連鎖 / 所得格差 / 外国人 |
研究実績の概要 |
在留外国人の増加に伴い、日本人の子どもと日本で暮らす外国人の子どもとの間の教育格差が問題となっている。先行研究において、格差拡大に影響する要因については数多く挙げられているものの、どの要因が最も格差を拡大するものなのかといった議論は進んでおらず、政策を行うにも、優先すべき政策が定まらず、効果が出にくくなっている懸念がある。 本年度の研究では、日本人の子どもと外国人の子どもとの間の高校進学格差に、どのような要因が影響するのか、影響する要因のうち最も格差を拡大するものは何かを明らかにした。分析には、総務省の「国勢調査(2010年度)」と非線形モデルに応用した要因分解を用いて、日本人の親を持つ子どもと外国人の親を持つ子どもの間において、高校進学にはどのような要因が影響を及ぼしているのか、影響する要因のうち格差を拡大する要因は何なのか、また、高校に進学できなかった場合、外国人の親を持つ子どもはどのような状態にあるのかについて確認を行った。この研究では、進学格差の要因について、日本での在住期間、親が漢字圏出身かどうかといった移民背景に関する要因と、親の就業形態、住宅所有といった経済的要因に着目し、その他、居住地域や兄弟姉妹数などの要因も考慮して格差の要因分解を行った。 この研究は、今後さらに増加することが見込まれる在留外国人の子どもに対する教育機会の不均等を明らかにするものであり、奨学金が果たす役割の拡充に関する議論を提供するものである。なお、この研究に関する論文はAsian Economic Journalに掲載された。 この他、本年度の研究では、日本における結婚・出産・就業による幸福度の男女格差についての研究、日本人女性と在留外国人女性のワークライフコンフリクトに関する比較研究を行い、書籍やディスカッションペーパーとして発表した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
本研究の達成度を上記のとおり評価した理由として、以下の点が挙げられる。本年度は、産前産後の休暇、育児休業の取得のため、研究を進めることができなかった。このため、補助事業期間延長を申請した。
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今後の研究の推進方策 |
休業以前に構築したデータおよび推定プログラムを用いて、研究再開以降はジャーナル投稿用に論文を執筆する。研究再開以降に得られた結果を取りまとめ、学会などでの成果発表も同時に行い、そこで得られた知見を論文の改訂に活用し、ジャーナルへの投稿を行う。
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