研究課題
若手研究
本年も、過年度より継続していた東アジアにおける新興企業の創業に関する学術研究の成果として、査読を経て、1本の出版に至ることができた。また、新興企業の研究に関しては、追加的に2本の論文の作成を開始し、2本の投稿に至ることができた。本年中の出版には至らなかったが、来年度の出版を目指している。また、過年度より継続しているリーガルテック領域の調査、および起業家教育に関するビデオ撮影データを活用した調査に関しては、経営戦略の国際学会に投稿し、査読を経て、受理され、ロンドンにて学会発表を行った。リーガルテック領域の調査結果に関しては、論文としてまとめ、来年度の投稿を目指している。本研究全体を通じて、東アジアにおける新興企業の創発戦略形成過程を探求し、また関連してリーガルテック領域における経営者の過去の経験の影響や、いわゆるZ世代の起業家の創業初期の実態に迫る研究を行ってきた。また、これら新興企業の実態との比較を念頭に置き、老舗企業が代替わりにおいてその戦略をどのように進化させたかを調査し、老舗企業と新興企業の差異に関しての考察を深めてきた。本年度もコロナウイルス感染症の拡大により海外の研究者との協力がオンラインのみの状態となった。特に共同研究者と協業して進めているプロジェクトに遅延が認められているが、進捗は見えるため、来年度には本研究の成果を取りまとめる段階に進む心づもりである。すでに次年度に向けて、東アジアの新興企業を共同で研究している研究者の方々とのパネル討議、また論文発表を国際学会にて執り行うことが承認されている。こうした告知活動の前準備に関しても、一定程度の成果を積み上げることができた。
3: やや遅れている
本研究課題の開始当初に収集を開始したデータ、特に東アジア(日本、中国、韓国)における新興企業の事業成長の過程に関する質問票調査及びインタビュー調査のデータ、またリーガルテック領域における弁護士バックグラウンドをもつ創業者の方々のインタビュー調査、さらに老舗企業の代替わりに伴う戦略更新のプロセスに関するデータは、全て論文への取りまとめが完了し、現在投稿、査読中である。一方で、査読対応に必要となる海外の共同研究者との共同作業がコロナウイルス感染症の影響により充分に進捗しなかった。その結果、査読対応に時間がかかり、本研究の成果を発表しきることまでには至らなかった。
本研究における実地調査、また論文執筆は大枠完遂されつつあるため、最終年度においては完成している論文の投稿を継続し、可能な限り出版に結び付けるべく尽力する予定である。また、継続的に実務家に向けて発表している調査レポートへの寄稿等の取り組みも継続し、本研究の成果を広く発表していくことに労力を投じたい。
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巻: 2022
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