研究課題/領域番号 |
18K12943
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分08010:社会学関連
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研究機関 | 帝京大学 |
研究代表者 |
石島 健太郎 帝京大学, 文学部, 講師 (70806364)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2019年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2018年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
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キーワード | ALS / 色覚異常 / 治療 / 障害の社会モデル / 障害 / 慢性疾患 / 健常性 / 病いの語り / 病みの軌跡 / コミュニケーション / 健常主義 / 軌跡の方向づけ / 進行性疾患 |
研究成果の概要 |
第一に、従来は障害学のなかで十分に考察されてこなかった障害を治療とすることの得失について、その過程と結果に渡って詳細な検討を行った。 第二に、治療を望み続けることと障害者としての安定した生活を確立することを両立しているALS患者の事例から、障害の社会モデルの射程の長さとその背景の緊張関係を示した。 第三に、色覚異常を治療できると主張した代替医療クリニックの主張の変遷を追うことを通じて、障害の治療を正当化することが障害のスティグマ化と連動していたことを明らかにし、現代において真に障害を治療可能にしつつある医療に対し、障害学が警戒すべき点を示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
学術的には、従来障害学のなかで位置づけることが難しかった障害を治療したいと思う障害者を、学の基本テーゼである障害の社会モデルを投棄しないかたちで、経験的に記述することを通じて、こうした障害者を障害学の対象とする研究の可能性を広げた。また、その背景にある理論的前提や、この障害の治療がかつて正当化されたやり方を精査することを通じて、障害の治療を志向する言説を織り込んだ上で社会モデルをアップデートする必要性を指摘できた。社会的には、治療を望む障害者を排除しない障害者運動・支援の構想に示唆を得た。
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