研究課題/領域番号 |
18K13002
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分08020:社会福祉学関連
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研究機関 | 日本福祉大学 |
研究代表者 |
田中 紗和子 日本福祉大学, アジア福祉社会開発研究センター, 客員研究所員 (90732850)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2019年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2018年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 人々の関係 / 作業 / 地域 / 共生社会 / 場 / 地域福祉 / 障害 / 人間関係 / 作業活動 / 作業空間 / 関係性 / 開発途上国 / ソーシャル・キャピタル |
研究実績の概要 |
本研究は、「排除は個人の能力ではなく人々の関係性の問題である」という問題意識のもと、障害者を含む地域社会における人々の関係を質的研究により明らかにすることを目的としている。具体的には、地域におけるソーシャル・キャピタルとして人々の関係に着目し、作業と人々の関係という視点から文献調査およびフィールドワークにおいて研究を進めている。文献調査では、地域における作業を介した取り組みにおいては、支援-被支援のような一方向の関係だけでなく、生活背景の異なる参加者間の立場が状況に応じて変化しうる関係が存在しており、その中で作業は、共通の話題や共感の対象となることで、自然な交流を促すという特徴を生かし、人々の関係や、意識と行動に変化をもたらす役割を果たすこと、また、作業を介して時間と場所を共有することの積み重ねは、支え合う関係や心の拠り所となるような場の変化を生みだすということが明らかになった。フィールドワークについて、当初の対象地ニカラグアは治安の悪化やCOVID-19の影響により継続が難しくなったため、日本国内の居場所支援でのフィールドワークを継続している。2023年度は関係者へのインタビュー調査を実施すべく、調査計画の作成や分析方法の検討をしている。また、2022年度は、フランスにてハイブリット形式で開催された第18回世界作業療法学会において、2019年のニカラグアで行った調査についてオンラインでのポスター発表を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
研究期間の中で、新型コロナウイルス流行により、フィールドを変更したこと、初期に研究デザインに関する基礎的な文献調査が長引いてしまった影響もあり、進捗はやや遅れている。日本国内でのフィールド調査は継続しているが、2022年度に予定していたインタビュー調査および、論文執筆をすることができなかったため。
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今後の研究の推進方策 |
2023年度は、フィールド調査として、参与観察の継続とインタビュー調査を実施する。調査結果の分析枠組みを検討し、その成果を論文としてまとめ、学術雑誌へ投稿する。参与観察は、2018年から参加している活動にて継続する。参与観察では、作業を介してどのような人々の関係が生じており、それらの人々の関係がどのような空間を作り出しているのかという視点で行う。必要に応じて、その他の活動の視察も行う。インタビュー調査は、まず、活動のコアメンバーを対象としたフォーカスグループミーティングを行い、インタビュー内容の絞り込みと、個人に対する非構造的インタビューを行う対象者の選定を行う。その後、選定された対象者に対して個別インタビューを依頼し実施する。インタビュー内容については、対象者の了承を得た上で録音し、逐語録を作成する。
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