研究課題/領域番号 |
18K13004
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分08020:社会福祉学関連
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研究機関 | 桜美林大学 |
研究代表者 |
久松 信夫 桜美林大学, 健康福祉学群, 教授 (30389845)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2021年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2020年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2019年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2018年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
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キーワード | アウトリーチ / 支援を求めないクライエント / 倫理 / 人間の尊厳 / ケアの倫理 / 認知症高齢者 / 早期発見 / 早期支援 / 非自発的なクライエント / 支援に否定的な高齢者 / ソーシャルワーク / 予防的視点 / 地域包括支援センター |
研究実績の概要 |
アウトリーチの対象の一つとなる支援を求めないクライエントへの対応と倫理について検討した。文献研究の結果、まず支援を求めないクライエントとは、本人の意思ではなく、法的命令や司法措置の潜在的権威のために、ソーシャルサービスや司法サービスを受けることになった人々を指すことが多い。しかし、法的命令や司法の介在だけではなく、わが国の場合、近隣住民からの何らかの圧力や、社会福祉機関などによる接触の機会を図る必要がある人々も含まれるものと考えられる。 支援を求めないクライエントには、ソーシャルワーカーがモデリングと強化のプロセスを通して、クライエントに影響を与える方法が着目され、倫理的な側面、すなわちクライエントに適切な倫理的規範を示し、必要な支援を提供することの重要性の観点から、この問題を検討する示唆が得られた。 近年、とくにヴァルネラブルな立場にある人々への対応に有益とされているのが、「人間の尊厳」と「ケアの倫理」という2つの視座があることがわかった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
アウトリーチに関する研究は、その必要性が指摘されているにも関わらず、たとえば高齢者福祉分野では研究が停滞しており、先行している研究論文が数少ない。また、アウトリーチの対象となる支援を求めないクライエントに関する研究も数少ない。 そのため、研究構想を綿密に練る必要があるが、その前提となる文献研究に時間を要した。支援を求めないクライエントはさまざまな分野で存在するが、たとえば高齢者福祉分野に絞ると研究手続きが煩雑になってしまった。
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今後の研究の推進方策 |
支援を求めないクライエントへの対応方法であるモデリングと強化の概念、具体的方法に関する研究を進める。基本的文献によるこのテーマに関する分析、研究方法の検討を進める。調査設計を確実なものとし、わが国の高齢者ソーシャルワーク実践の場である地域包括支援センターを対象に調査を進める。予備的調査を実施し、本調査(インタビュー調査、事例分析等)を展開する。 国内外のアウトリーチに関する研究の変遷を集約し、本研究の基盤を固めたい。
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