研究課題/領域番号 |
18K13033
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分08030:家政学および生活科学関連
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研究機関 | 京都ノートルダム女子大学 (2021) お茶の水女子大学 (2018-2020) |
研究代表者 |
大風 薫 京都ノートルダム女子大学, 現代人間学部, 准教授 (70783348)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2021年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2020年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2018年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 未婚者 / 無配偶者 / 中年期 / 生活設計 / 資産形成 / キャリア形成 / 能力開発 / 世代間関係 / 親子関係 / 貧困 / メンタルヘルス / シングル女性 / 就業継続 / 長期勤続 / 定位家族 / 生涯未婚女性 / シングル / キャリア / 親との同居 / 無配偶 / 女性 |
研究成果の概要 |
中年期の無配偶女性には、そこに至るまでに多様な経歴があり、経歴の違いが保有する経済資源の多寡や生活設計の仕方に相違を生じさせる。貧困リスクに関連する経歴要因として、①親との一貫同居は、金銭管理行動や将来の経済的な見通しに対する自信を抑制してしまう、②転職回数が多くなるほど収入・資産の水準が低く、資産形成の多様性に乏しいことから老後に向けた経済的備えがぜい弱になる、③未婚期間が長期化するとキャリア向上に対する意欲が低下し親のケア役割が就業の意思決定に影響を及ぼすようになる。よって、無配偶女性の貧困リスクについては家族関係や職業経歴の相違などの要因を多面的に検討する必要があると示唆できる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
年代別の未婚率や50歳時点未婚率は今後も上昇する傾向があり、日本はもはや皆婚社会ではない。高齢期を無配偶のまま過ごす人びとの貧困率は有配偶者に比べて目立って高いにも関わらず、家族の支援を受けられることが当たり前という社会認識の中で、無配偶者を研究対象とする研究は未だ少ない。しかし、現状の社会保障制度は既婚を前提に構築されており、無配偶者のセーフティネットは脆弱である。よって、人びとの家族形成の実情と見込みを踏まえた制度の見直しや無配偶者のリスク低減策を検討することは、個人と社会の重要課題である。本研究の成果はそのような検討や議論に対する基礎的な情報を提供することに貢献するものである。
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