研究課題
若手研究
インクルーシブ教育とは、多様な理由により社会的に周縁化されやすい子どもとそうでない子どもとが地域の学校で共に学ぶ教育のことである。ユネスコのサラマンカ宣言や国連の障害者権利条約において提起され、いまや先進諸国では教育政策の道筋を規定する指標となってきている。こうした動向を背景に、本研究は、潜在的に「同質化」と「差異の一元化」を進める傾向が強いとされる日本の公立小学校において、「差異・異質性の尊重」の方向へと学校文化(学級文化)を変革していくために、現場の教師に(過度の無理なく)何ができるのかについて明らかにすることを目的としている。最終年度にあたる2023年度は、以下の点を中心に研究を進めてきた。すなわち、2022年度まで実施してきた国内外の調査(オーストラリア、台湾、日本・山梨)の結果を踏まえつつ、2023年度は、追加調査として、海外(オーストラリア・クイーンズランド州)でインクルーシブ教育の実践を進める州立小学校2校、国内(関東)でインクルーシブ教育の実践を進める公立小学校1校と私立小学校1校を訪問し、インタビューと観察を実施した。調査の結果として、教師の方で通常学級の教室空間内に居続けることや留まることに過度に固執しすぎず「部分参加」という参加の形態を積極的に認めること、1日の中で教室の机の隊形を柔軟に変更すること、生活科や総合的な学習の時間など、「すべての子どもの学びの保障」という観点から重点を置く授業を特定化することなどの方向性を取っていることが明らかとなった。
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