研究課題
若手研究
本研究の目的は、潜在的に「同質化」と「差異の一元化」を進める傾向が強いとされる日本の公立小学校において、インクルーシブな方向へと学校文化・学級文化を変革していくために、現場の教師に何ができるのかについて明らかにすることにあった。本研究の成果として明らかになったのは、日本の通常学級にも潜在している差異・多様性を掘り起こすこと、つまり、教師がそうした差異・多様性に目を向け、教育実践の前提を単一文化的なものから多文化的なものに変更することや、学級で公用とするコミュニケーション手段を手話や描画などノンバーバルなものを含むものへと拡大することなどであった。
本研究の学術的意義は、まず第1に、オーストラリア、台湾、日本における海外調査を通して質的データを収集し、その結果を足場にして確かな立論を行った点にある。これまで文献研究の形で行われがちであったインクルーシブ教育の国際比較研究を、調査研究として展開した点での学術的意義は大きい。第2に、文献精読による人文科学的研究手法と参与観察やインタビューといった質的調査による社会科学的研究手法とを掛け合わせて、複合的な研究を行った点である。人文科学的な研究においては、異文化間教育学に着目し、特別支援教育学の分野と異文化間教育学の分野とを学際的に横断する研究を展開できた。
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