研究課題/領域番号 |
18K13124
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分09030:子ども学および保育学関連
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研究機関 | 立命館大学 (2023) 東京女子大学 (2018-2022) |
研究代表者 |
山本 寿子 立命館大学, 総合心理学部, 助教 (90812579)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2018年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 多感覚知覚 / 感情 / 音韻 / 生涯発達 / 顔 / 声 / 視聴覚統合 / 成人 / 感情知覚 / 養育経験 / 親子 |
研究成果の概要 |
本研究は,成人期における感情の多感覚知覚について生涯発達の観点から解明することを目的とし,成人と子どもの比較,成人期における養育経験と共感性の影響,成人期における加齢の影響の検討を行った。知覚実験と質問紙調査の結果,感情の読み取りは児童期から成人期にかけて声に基づく判断にシフトするが,成人期では30代から徐々に声に基づく判断が減り,高齢者では顔を重視した判断に再度シフトすることが明らかとなった。養育経験の有無のみでは多感覚知覚に及ぼす影響は示されなかったものの,他者志向性の差が判断の個人差に影響を及ぼす可能性が示唆された。このように,生涯を通して感情の多感覚知覚が変化することが明らかとなった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は,感情の多感覚知覚が生涯を通して変化すること,すなわち人々の年齢によって感情の受け取り方が大きく異なりうることを明らかにした。これは,幼児や高齢者と接することの多い養育者,介護者,教育関係者,医療関係者に対して,コミュニケーション方法を検討する上での重要な知見を提供する。また,養育経験や他者志向性という個人の特性と感情知覚の関連を明らかにしたことから,コミュニケーション支援の方法を開発する上でも有用と考えられる。このように本研究は,多様な背景を持つ人々が交わる現代社会において互いを理解しあう第一歩を提供するものとして,「見る・聞く」という多感覚知覚の観点から大きく貢献するものと言える。
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