研究課題/領域番号 |
18K13155
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分09040:教科教育学および初等中等教育学関連
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研究機関 | 静岡大学 |
研究代表者 |
村井 大介 静岡大学, 教育学部, 講師 (80779645)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2020年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2019年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2018年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
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キーワード | 教師 / ライフストーリー / 社会的な課題 / 授業 / ESD / 希望 / 切実性 / 実践習慣 / 教材 / パレーシア / 授業実践 / 教材化 / 実践記録 / 当事者 / 当事者性 / 社会的な課題の教材化 / 教師のライフストーリー |
研究成果の概要 |
本研究の目的は、ESDとも関連の深い社会的な課題を授業で取り上げる際に、教師はどのように切実さや見方・考え方を深めて希望を形成しながら実践してきたのかを明らかにすることである。 教師へのライフストーリー・インタビューにより、次のことを明らかにした。教師は、自身のアイデンティティやこれまでに直面した葛藤を背景に社会的な課題を選択し、現地での調査や当事者との出会い等を通して課題への切実さを深め、課題を捉える見方や実践方法は他の社会的な課題を取り上げる際に転移させていた。教師は社会的な課題に対峙する児童生徒の変容を願いながら実践し、児童生徒が本音で話し合える場を設けることを重視する事例が複数みられた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
既存の研究では、社会的な課題の教材を開発する研究はなされても、社会的な課題を取り上げるに至った背景を教師のライフストーリーから明らかにする研究はなされてこなかった。教師のライフストーリーに着目することで、教材化に至った経緯や教師の形成した希望、授業での工夫や配慮が明らかになった。こうした知見は、教師が社会的な課題を教材化する際に参照し得るものであり、国内外で持続可能な開発のための教育(ESD)を推進する上で意義がある。社会への問題意識をもちながら授業を実践する教師のライフストーリーは、自律した専門家としての教師の在り方を提起し、社会正義や民主主義を実現する教育を進めることにも寄与し得るだろう。
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