研究課題/領域番号 |
18K13215
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分09060:特別支援教育関連
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研究機関 | 上越教育大学 |
研究代表者 |
坂口 嘉菜 上越教育大学, 大学院学校教育研究科, 講師 (40814067)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2020年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2019年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2018年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | 聴覚障害 / 教材開発 / 文法 / ICT教材 / 文法学習 / 格助詞 / 特別支援教育 / 言語獲得 |
研究実績の概要 |
本研究は聴覚障害児を対象とした文法学習教材の開発及び指導法の検討を行うものであり、具体的には格助詞の学習教材の開発及び指導法の検討を目的としている。 これまでの研究実績からは、聴覚障害児の格助詞選択の際に音声が同時に流されるような教材が正しい格助詞選択に繋がること(音声情報が格助詞選択に影響を与えていること)が示唆された。しかし、この結果については個人の聴力や語音聴取の状態等をふまえて検討することが必要であり、今後の課題となっている。また、動作の方向が分からない構文(受動文や授受表現、使役文、自動詞他動詞等)における格助詞学習においては、アニメーションを用いた解説が効果的であった。 2019年度は特別支援学校(聴覚障害)児童を対象として格助詞学習デジタルコンテンツを用いて定期的に文法学習してもらい、その学習効果や誤用の変化について検討を行った。2020年度~2021年度は研究課題の遂行を中断し、2022年度はアニメーション教材の効果の検討のため、聴覚障害のある生徒10名を対象として、日本語と英語の文法知識の比較を行った。格助詞の誤用が見られる授受構文のうち、「くれる」は日本語ならではの表現であるが、「くれる」の動作主を表す格助詞の理解よりも、英語構文による理解が有意となる生徒の存在が明らかとなった。この生徒に対しては、アニメーション教材での格助詞学習が有効である可能性が示された。音声教材の検討についても計画を行っていたが、新型コロナウイルス感染症関連の影響があり、データ収集が一部できなかったことから、研究期間の延長を行った。 2022年度は、本研究に関連して2件の論文を執筆し、3件の学会発表を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
最終年度に予定していたデータ収集について、新型コロナウイルス感染症の影響により、一部の計画を実施することができなかった。そのため、延長を行い、2023年度に計画の実施、及び研究発表を行うこととした。感染症の落ち着きにより、2023年度の実施は可能であると思われる。
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今後の研究の推進方策 |
音声情報がどの格助詞・構文において影響を与えうるのかといった課題について、追加の研究を実施する予定である。その中では、個人の語音聴取の状況から音声情報の成分について検討を加える予定である。 また、これまでの研究結果について、関連する学会において発表・論文投稿を行う予定である。
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