研究課題/領域番号 |
18K13275
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分10010:社会心理学関連
|
研究機関 | 東京女子大学 |
研究代表者 |
福島 慎太郎 東京女子大学, 現代教養学部, 准教授 (80712398)
|
研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
|
配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2018年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
|
キーワード | 信頼 / 安心 / 規範 / 内集団 / 外集団 / マルチレベル分析 / 地域社会 / 同類性原理 / 同類結合 / 階層データ |
研究成果の概要 |
本研究は、「安心」と「信頼」が両立する階層的なメカニズムを検討することを目的として行われた。研究を通して、次の知見が得られた。 1)内集団メンバーに対する「信頼」は、集団レベルで「規範」として作用することで、環境に対する「安心」と表裏一体に成立することが示唆された。2)内集団メンバーに対する「信頼」は個人レベルでは主観的幸福感を促進するが、集団レベルでは主観的幸福感を抑制することで、「安心」としてメンバーの調和を促していることが示唆された。3)集団レベルで人間関係の流動性の高い環境に置かれることで、内集団メンバーに対する「信頼」は他者一般に対する「信頼」の形成を促進することが示された。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
先行研究では、集団内部の「安心」は他者一般に対する「信頼」の形成を抑制することが示唆されてきた。そのような中で、本研究は集団内部の「信頼」と「安心」は「規範」を介して集団レベルで表裏一体に成立し得る階層的な関係を持つことを示した。さらに、人々の流動性の高まりに伴い、集団内部の「信頼」は他者一般に対する「信頼」とも両立可能であることが示された。 社会のグローバル化および情報化に伴い人間関係の選択可能性が高まることが予想される中で、本研究の成果は「安心」と「信頼」を両立させること、すなわち集団内外の人々が調和・共生する社会の構築が可能であることを示唆するものである。
|