研究課題/領域番号 |
18K13277
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分10010:社会心理学関連
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研究機関 | 東京女子大学 |
研究代表者 |
宮崎 弦太 東京女子大学, 現代教養学部, 講師 (80636176)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 共同的動機 / 交換的動機 / 関係相手の応答性知覚 / 主観的幸福感 / 関係満足度 / 共同規範 / 交換規範 / 応答性知覚 / well-being / 夫婦関係 / 恋愛関係 / 親密関係 |
研究成果の概要 |
本研究では、他者の幸福への関心に基づき恩恵をやり取りすることを目指す共同的動機が親密関係において本人とパートナーの幸福感に悪影響をもたらす可能性とギブアンドテイクのルールに基づく交換的動機が幸福感を増進する可能性について検討した。研究期間の3年間に、恋人のいる個人および夫婦カップルを対象に4つの調査研究を行った。その結果、パートナーである恋人や配偶者の応答性を知覚できない場合、共同的動機が強いことによる幸福感の増進効果が認められにくいことが明らかになった。また、パートナーの応答性に応じて交換的動機を柔軟に調整することが、本人の幸福感を高めることに寄与していることが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまでの社会心理学の研究では、親密な人間関係では共同的動機に基づく恩恵のやり取りが理想であり、主観的幸福感と関係の良好さを高めるとされてきた。それに対して本研究は、パートナーの応答性を期待しにくい親密関係では、理想の追求が個人と関係の幸福に良い影響をもたらしにくいこと、また、親密関係の理想とされていない交換的動機を状況に応じて増減させることが個人と関係の幸福に寄与することを示した点で学術的意義がある。さらに、家事を行う動機が本人とパートナーに及ぼす影響とその調整要因を実証的に明らかにしたことは、日常生活の中で幸福を維持・増進するための方法の提案につながる社会的意義のある知見と考えられる。
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