研究課題/領域番号 |
18K13285
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分10010:社会心理学関連
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研究機関 | 同志社大学 |
研究代表者 |
白井 真理子 同志社大学, 心理学部, 助教 (70802271)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2018年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 感情 / 心身相関 / 悲しみ / 痛み / オノマトペ / 身体表出 / 心身相互作用 |
研究成果の概要 |
本研究の目的は、深い悲しみと身体表出の関連性を明らかにすることであった。泣きのオノマトペを用いて、死別と失敗の悲しみに関連する泣き方を検討した結果、死別は静的な、失敗は動的な表出と関わることが示された。また、プライミング課題を用い、事象関連電位を測定した結果、死別と失敗の悲しみは異なる波形を示したことから、言語的な表出においては、死別の悲しみと失敗の悲しみは異なることが示された。さらに、痛みという内的な身体感覚表現においても個々の悲しみと選択に関わることが示された。加えて、実際の身体表現においても、悲しみは目を覆う表現と関連があることが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、悲しみを適切に表出することによるより効果的な解消方法の提案に向けた基礎的知見を明らかにした。死別や失敗といった悲しみの種類に応じて、各々に特徴的な言語・行動表出の存在が示唆された。悲しみの種類に着目した研究は類を見ず、学術的意義が高い。また、本研究により明らかになった悲しみと関連する身体表出の知見を活かし、身体表出を促す新たな自己対処プログラムの作成にも寄与できる可能性がある。死別による深い悲しみは、人生において避けることはできず、複雑性悲嘆やうつ病をまねくこともある。こうした悲しみから早期に、適切に回復する方法を考えることは社会問題として重要であるため、社会的意義も大きい。
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