研究課題/領域番号 |
18K13354
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分10030:臨床心理学関連
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
工藤 由佳 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 共同研究員 (20815831)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2018年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | アタッチメント / 愛着障害 / 不適切な養育 / 治療抵抗性うつ病 / 認知行動療法 / 家族療法 / メディカルアーツ / 治療同盟 / 持続性抑うつ障害 / 心理療法 / 信頼関係 / 児童虐待 / 愛着理論 / 対人関係療法 |
研究成果の概要 |
うつ病は古くから「これまでの生き方に無理があるサイン」とされ、回復には生き方の変化が必要とされた。研究代表者は、変化のためには不適切な養育がもたらし得る愛着の問題、すなわち信頼感の回復が必要と考えた。そこで、心理療法家に安心して心の内を打ち明けられるようになることを目指した「安全基地確立面接」を開発した。面接の特徴は、心理療法家が中立ではなく、患者の味方となり、1人の人間として自らの感情を表出して患者に接するトゥーパーソン的面接である点だ。本面接を6人の持続性抑うつ障害の被験者に対して実施し、安全性と実現可能性を確認した。また質的研究により、本面接内容の妥当性を確認した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
うつ病において、考え方や対人関係の持ち方などの変化を促進させる心理療法は有効性が実証されているが、効果がある患者は限られている。虐待を含む「不適切な養育環境」で育った患者の多くは、信頼の問題があり、生き方の変化は容易ではない。本研究では、そのような患者が、心理療法家に対して安心して頼りにできるための心理療法の技術を開発し、変化を促進する心理療法に取り組む素地を提供する。 心理療法家と患者の信頼関係の構築は、数多くの心理療法で強調されてきたが、専門家の経験に基づく無形の技術であった。本研究では、マニュアルを開発することで技術の可視化に成功し、初学者にも学びやすいツールを開発することができた。
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