研究課題/領域番号 |
18K13365
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分10040:実験心理学関連
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研究機関 | 北海道大学 (2021-2023) 東北大学 (2018-2020) |
研究代表者 |
金子 沙永 北海道大学, 文学研究院, 准教授 (60763183)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2018年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 明るさ/明度知覚 / 色覚 / 定常視覚誘発電位 / 錯視 / 同時対比 / 明度知覚 / 密度知覚 / 個人差 / 明度 / 色知覚 / 色相 / 初期視覚野 / 脳波 / 視覚 |
研究成果の概要 |
本研究は心理物理学的手法・脳機能計測手法の2つのアプローチから空間的・時間的文脈が視知覚に与える影響のメカニズムを明らかにすることを目的としていた.本研究では明度知覚において観察時間により空間的文脈が視知覚に与える効果が異なるという知覚のダイナミクスがあることを初めて報告した.また,空間的文脈に関する心理物理学的実験の個人差データ解析により,観察時間に応じて異なる機序が働くという仮説を支持する結果を得た.脳波測定を用いた研究では定常視覚誘発電位(SSVEP)という手法を初期視覚野での色情報処理検討に初めて用いた.結果は初期視覚野で既に知覚に対応した脳活動が見られることを示唆していた.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究結果の学術的な意義には以下の二点がある。一つには、先行研究で示された視知覚のダイナミズムがある程度普遍的な現象であることを示し、知覚特性を包括的に説明するモデルにはtime-variantな性質が必要であるというモデル研究の方向性を提案したことがある。もう一つには、ヒト色覚情報処理の神経基盤を検討する上で高効率かつ適応可能性の高い定常視覚誘発電位を用いた実験パラダイムを提案したことがある。特に後者に関しては、当該パラダイムが既に国内外の研究室において複数の方向性(患者群や乳幼児を対象とした研究等)に活用されていることからも特に重要な意義であることが明らかである。
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