研究課題/領域番号 |
18K13382
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分11010:代数学関連
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
甲斐 亘 東北大学, 理学研究科, 助教 (00804296)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2018年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 三井の素数定理 / モジュラス付きモチーフ / 素数定理 / Hasse原理 / 有理点 / 多様体 / 導来幾何 / プリズム / Chow群 / Green-Taoの定理 / Hodge-Witt層 / 素数 / 数体の素元 / Green-Tao-Zieglerの定理 / 代数的サイクル / K理論 / 移動補題 / 数体 / 素元 / アフィン曲線 / Fourier解析 / ゼータ関数 / 高次Chow群 / モジュラス / モチーフ / スペクトル系列 / ガンマ空間 / Chern類 / 高次圏 / ホモトピー / K群・K理論 / モジュラス付き代数的サイクル / トポロジー |
研究実績の概要 |
数体の素元の分布に関する定理である「三井の素数定理」(1957年)をやや精密化したものを証明してプレプリントにまとめた。素数出現のパターンに関するGreen--Tao--Zieglerの定理を数体に拡張するために、この結果が必要と想定している。 数体の場合のGreen--Tao--Ziegler (以下GTZ) の定理の応用として、有理点に関するHasse原理が成り立つような新たなクラスの多様体を与えることができる見込みが強い。Serre, Swinnerton-Dyer, Colliot-Theleneらが過去に、Schinzel仮説という証明できる見込みのない(双子予想をはるかに一般化するような)予想に基づいてこの種の仕事をしている。2014年の論文でHarpaz--Skorobogatov--Wittenbergという3人組がGTZ定理を使って、有理数係数の場合に限り、無条件で成り立つ定理を証明するという快挙を成し遂げている。 有理数係数の場合と異なり、一般の数体の整数環は、単なるアーベル群として見ただけでも階数が2以上であり、環としては単項イデアル整域でないなど、複雑であるため、GTZ定理を数体の場合にどのような形で証明するかという点に選択の余地がある。本応用について考察を深めるうち、数体の場合のGTZ定理はかなり柔軟な形で証明する必要がありそうだと分かった。数論的興味から自然と思われる定式化のGTZ定理の証明をしっかり完成させたあとで、柔軟なバージョンの考察を深める方向に向かうべきだと今は考えている。 そのほかモチーフ・代数幾何関連の研究集会に参加して、導来幾何・プリズムといったテクニックが本研究課題周辺でどのように応用され始めているか情報収集をおこなった。モジュラス付きモチーフの理論も混標数に拡張する試みがされていて要注目だと思った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
当初はモジュラス付きサイクル複体のニスネビッチ位相によるコホモロジー群を、中心的な対象と考えていた。モジュラス付きモチーフの圏の理論が整備される中、この圏の中で当該コホモロジー群が由緒正しいHom群としてまだ書けていないため、当該コホモロジー群の研究に労力をどのくらい掛けるべきか筆者の中でやや疑念が生じている。 一方、派生したテーマであるGreen-Taoの数体版とその発展において、礎石となるべき「三井の素数定理」の精密な形がしっかり書き下せたのは満足できる成果であった。
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今後の研究の推進方策 |
アイデアはほぼ出来上がっていて論文としてまだ仕上げられていない移動補題があるので、しっかり書き上げる。 Green-Taoの数体版とその発展の方向性もひきつづき追究する。
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