研究課題/領域番号 |
18K13447
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分12020:数理解析学関連
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研究機関 | 武蔵野大学 (2021-2022) 茨城工業高等専門学校 (2019-2020) 明治大学 (2018) |
研究代表者 |
佐々木 多希子 武蔵野大学, 工学部, 講師 (30780150)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 半線形波動方程式系 / 爆発境界 / 初期値問題 / 非線形波動方程式 / 特性曲線 / 爆発解 / 爆発現象 / 解析学 / 爆発 / 波動方程式 / 特異性 |
研究実績の概要 |
(1) 高村博之氏(東北大学)らと共に,空間1次元のある半線形波動方程式のlifespanの評価を行なった.また,(2)Hatem Zaag氏(CNRS, Universite Sorbonne Paris Nord)と空間1次元半線形波動方程式系の爆発曲線について研究を行なった. (1) 空間1次元のある半線形波動方程式のlifespan 空間1次元半線形波動方程式のlifespanの評価を行なった.2014年に,空間2次元以上のある複数の非線形項を持つ波動方程式のlifespanが,それぞれの項の単独の場合の最小値より短くなる,すなわち複数の項の相互作用がlifespanに出現する場合があることが示された.これは「combined effect」と呼ばれている.森澤-佐々木-高村(2023)では,未解決であった空間1次元の場合について考察し,lifespanの評価を得ていた.本研究では,非線形項が未知関数とその導関数の積の形で表現される「conbined effectの一般化」と解釈することができる非線形項を持つ波動方程式のlifespanを考察し,詳細な評価を得ることができた.この結果は現在,投稿の準備をしている. (2) 空間1次元のある半線形波動方程式系の爆発曲線 Hu(2022)により,ある指数型非線形項を持つ波動方程式と関係がある半線形波動方程式系の解が,非線形項の冪が奇数である場合に有限時間で爆発することが示されていたが,爆発解の詳細や,爆発境界の性質については明らかにされていなかった.本研究では,この方程式系について考察を行い,滑らかで十分大きい初期条件のもとでの爆発解の挙動や爆発曲線の連続微分可能性についての結果を得ることができた.この結果は現在,投稿の準備をしている.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
空間1次元において,combined effectが生ずる非線形項を持つ波動方程式のlifespanの評価により、解決したと思われていた非線形波動方程式の一般論に改良の余地があることが明らかになった.一般化されたcombined effectが生ずる非線形項を持つ波動方程式のlifespan評価を応用することで,非線形波動方程式の一般論の改良が期待される. 指数型の非線形項を持つ波動方程式の爆発境界は,未解決な点が多い.その理由の一つは,初期値に滑らかさを仮定しなかった場合,爆発解の漸近挙動が明らかでないことにある.今回の研究の対象の,ある指数型非線形項を持つ波動方程式と関係がある半線形波動方程式系の爆発境界の理論の応用で,未解決であった方程式の解の詳細が明らかになることが期待される.
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今後の研究の推進方策 |
今まで開発してきた爆発境界,およびライフスパンの評価を応用することで,より一般的な爆発境界の理論を構築する.指数型の非線形項を持つ波動方程式や,それと関連する波動方程式の爆発境界の連続微分可能性や特異性に関する理論を,一般的な初期条件に対して行う.また,Micro Electro Mechanical Systemsの解析などに応用される消散型波動方程式の爆発境界の数学解析・数値解析を行う. また,国際研究集会で本研究の成果を発表し,様々な研究者から批評を受ける.
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