研究課題/領域番号 |
18K13476
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分13020:半導体、光物性および原子物理関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
宮本 辰也 東京大学, 大学院新領域創成科学研究科, 助教 (40755724)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2018年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
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キーワード | 超高速現象 / 水素結合型強誘電体 / テラヘルツパルス / 水素結合型誘電体 / 高強度テラヘルツ波 / 高速分極制御 |
研究成果の概要 |
本研究では、有機非線形光学結晶を用いて2.6 MV/cmの電場振幅を持つ超高強度テラヘルツパルスを発生させることに成功した。クロコン酸などの水素結合型有機分子性誘電体に高強度のテラヘルツパルスを照射することによって、サブピコ秒の巨視的分極生成・分極変調が可能であることを実証した。テラヘルツパルス照射時の光学スペクトル変化を解析することによって、水素結合を形成するプロトンの変位よりも、π電子系の空間分布の変化の方が分極の変化に重要な役割を果てしていることを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ある光に対する物質の応答を、他の光によって制御する全光型スイッチングデバイスは、現状の電子デバイスにおける処理速度を超えるピコ秒オーダーの動作が可能であることから、将来の情報通信を担う技術として期待されている。強誘電体を利用すれば、光の偏光回転や波長変換をすることが可能である。そのため、テラヘルツパルスによって高速に(強)誘電体の分極を制御することは、全光型スイッチングデバイスの動作原理として有望である。また、本研究で明らかにした水素結合型誘電体におけるπ電子系の重要性は、今後の物質開発を行う重要な指針となる成果である。
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