研究課題/領域番号 |
18K13480
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分13020:半導体、光物性および原子物理関連
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
中島 秀太 京都大学, 白眉センター, 特定准教授 (70625160)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2019年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 冷却原子 / 光格子 / 光超格子 / トポロジカル量子系 / フェッシュバッハ共鳴 / 量子相転移 / 乱れ / 量子光学 |
研究成果の概要 |
本研究課題では、1).相互作用可変な極低温リチウム(Li)原子系の構築、及び2).Thouless量子ポンプ(TQP)に対する相互作用の効果の検証の2つを目標とした。 1)については超高真空系の構築及びLi原子の2次元磁気光学トラップが完了し、冷却Li原子実験の舞台が整った。2)については光格子中のイッテルビウム原子を用いたTQP系において相互作用の効果を研究し、相互作用に由来すると思われる小さなポンプ量の変化を観測した。さらに近年「乱れ」により誘起される非自明なトポロジカル相が注目されており、我々の系においてもそのような研究を行ない、「乱れ」により誘起される非自明なポンプ系を実験的に見出した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
相互作用がない場合のトポロジカル量子現象については近年その分類や解明が進んだが、強い乱れや相互作用により誘起されるトポロジカル量子現象の研究はまだ発展途上である。我々は光格子中の冷却原子系を用いたトポロジカル量子ポンプ系において、「乱れ」により誘起される非自明なポンプ系を実現したが、これは乱れ誘起トポロジカル量子現象を実験的に構築する手法を見出したという点で学術的意義がある。また一般にトポロジカル量子現象は摂動に対して堅牢で、量子ホール抵抗のような量子標準技術への応用があるが、新しいクラスのトポロジカル量子現象の実現は、そうした新しいタイプの量子デバイスの開発にもつながりうると期待される。
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