研究課題/領域番号 |
18K13484
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分13020:半導体、光物性および原子物理関連
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
横山 知大 大阪大学, 大学院基礎工学研究科, 講師 (40708525)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2018年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | ジョセフソン効果 / 多端子系 / トポロジカル物性 / ワイル特異点 / 異常ジョセフソン効果 / ジョセフソンダイオード効果 / トポロジカル相 / スピン軌道相互作用 / トポロジカル相転移 / 非局所位相 / 超伝導回路 / ジョセフソン接合 / マイクロ波応答 / 多次元空間 / ナノ構造 / メゾスコピック / 半導体 |
研究成果の概要 |
多端子ジョセフソン接合におけるジョセフソン効果の拡張を提案した。超伝導位相が増えることで2端子系とは質的に異なる物性が創発される。 4端子系の場合、トポロジカルに保護されたワイル特異点が現れる。本研究では、電気的に接合を制御することで、ワイル特異点の連続的な移動と対生成・対消滅をともなうトポロジカル相転移を明らかにした。その際、ワイル特異点が閉・開軌道を示し、異なるトポロジカル相転移が動的に現れることを提案した。3端子の結合ジョセフソン接合では、電流位相関係が非対称になり、制御可能なジョセフソンダイオード効果が得られた。 本成果はスピン軌道相互作用などに依らずに物性を創発するという学理を開いた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では超伝導体の数を3つ以上に拡張した多端子ジョセフソン接合における創発物性を解明した。多端子化によって、トポロジカル相、異常ジョセフソン効果、ジョセフソンダイオード効果などが創発されている。これらは多端子ジョセフソン接合ではなくとも現れるが、スピン軌道相互作用などの物質パラメータを必要とする。本成果は物質パラメータを必要とせず、純粋にナノ構造化による物性創発であり、さらに自在な制御を可能としている。これらは物質探索では不可能な特性をナノテクノロジーによって到達できることを示唆しており、学術的意義に加えて科学技術的・社会的意義も非常に大きい成果である。
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