研究課題/領域番号 |
18K13488
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分13030:磁性、超伝導および強相関系関連
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研究機関 | 東京大学 (2019-2020) 北海道大学 (2018) |
研究代表者 |
速水 賢 東京大学, 大学院工学系研究科(工学部), 講師 (20776546)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2019年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2018年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
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キーワード | 遍歴磁性体 / 磁気スキルミオン / カイラル磁性 / スピン軌道相互作用 / 磁気異方性 / 磁気伝導現象 / 非相反伝導現象 / 多重Q磁気秩序相 / カイラル磁性体 / 多重Q磁気秩序 / 非線形伝導現象 / 混成軌道 / 非相反伝導 / スキルミオン / ラッシュバスピン軌道相互作用 / スキルミオン結晶 |
研究成果の概要 |
遍歴磁性体が示す多種多様なカイラルな磁気構造を対象として、その安定化機構や磁気伝導特性に関する幅広い理論研究を行った。空間反転対称性のない結晶構造下の遍歴磁性体においては、電子のスピン軌道結合とスピン電荷結合の相関効果により、ブロッホ型あるいはネール型のスキルミオン結晶が発現することを明らかにした。また、空間反転対称性を有する結晶構造下においても、遍歴電子のフェルミ面不安定性により、多彩な多重Q磁気構造が発現することを理論的に示した。さらに、実験で観測された磁気スキルミオン相や磁気バブル相の発現機構や磁気伝導特性を明らかにするなど、当初の予測を超える様々な成果を得た。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
近年、トポロジカルに非自明な磁気構造を有するスキルミオン結晶に関する研究が急速に進展しつつある。本研究の主な成果は、従来は主に磁性絶縁体に対して行われてきた理論解析を、カイラルな金属磁性にまで拡張し、さらに金属系に特有の磁気相互作用を利用することにより、スキルミオン結晶の新しい安定化機構や磁気伝導特性を明らかにしたことである。さらには、現実物質で見出されたカイラルな磁気構造の微視的起源を説明する理論模型の構築に成功した。これにより、従来理論の枠組みでは説明できない多くのカイラル磁気構造を説明することができるようになり、さらなる特異な磁気構造をもつ物質探索への礎を築いた。
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