研究課題/領域番号 |
18K13493
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分13030:磁性、超伝導および強相関系関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
池田 暁彦 東京大学, 物性研究所, 助教 (90707663)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2018年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
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キーワード | コバルト酸化物 / 励起子凝縮 / 強相関 / 強磁場 / 磁歪 / ファイバーブラッググレーティング / 電磁濃縮法 / 三重項励起子凝縮 / スピンクロスオーバー / 超強磁場 / スピン状態自由度 / ボーズアインシュタイン凝縮 |
研究成果の概要 |
本研究課題では、これまでの研究によって明らかになっていたコバルト酸化物LaCoO3における超強磁場誘起新規相の起源を探ることを目的として研究を行った。超強磁場中 に2つの異なる相があることまでは明らかになっていた。これらの磁場誘起相の起源として、スピン状態の空間的な結晶化による「スピン状態結晶状態」やスピン状態のボーズ凝縮に対応する「励起子凝縮状態」が候補としてあげられていた。 本課題で開拓した磁歪計測技術を応用し、コバルト酸化物LaCoO3の超強磁場中磁歪計測を行った。LaCoO3の2つの超強磁場相は「スピン状態結晶状態」のバリエーションであることが明らかになったと考えている。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
遍歴・局在の二重性を有する強相関酸化物において特異な電子磁気物性を解明することは、将来の量子デバイスの材料開拓にもつながる。本課題では遷移金属酸化物でも理解の遅れているコバルト酸化物に着目し、そのスピン状態自由度を磁場でコントロールすることでその物性解明、新奇状態の実現を目的とした。非自明であった強磁場相ではスピン状態が磁気的に局在的な相であることを見いだした。電子的には遍歴的であると考えられている物質で、磁気的に局在的な相が存在することは興味深く、非従来的な材料であることが明らかになった。
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