研究課題/領域番号 |
18K13518
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分13040:生物物理、化学物理およびソフトマターの物理関連
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研究機関 | 神奈川大学 |
研究代表者 |
客野 遥 神奈川大学, 工学部, 准教授 (10746788)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2018年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | ナノ氷 / 水 / カーボンナノチューブ / ナノサイエンス / プロトン輸送 / 誘電体 / 水のナノサイエンス / 物性実験 / ナノチューブ |
研究成果の概要 |
本研究では、チューブ軸に垂直な一軸方向の外力により変形させた単層カーボンナノチューブ(SWCNT)に内包された水の物性を分子動力学計算によって調べた。その結果、十分につぶれて扁平化したSWCNTにおいて、低温で新規な氷結晶(リボン状の氷)が形成されることを見出した。リボン状氷ではプロトンの配向が秩序化しており、SWCNTの長さ方向に並ぶ水分子鎖の本数によって誘電特性を制御可能である。また、リボンのエッジ(端)構造に沿った特異なプロトン輸送が起こることが示された。これらの新規な物性は、リボン状氷がチューブ軸に垂直な方向に有限の幅をもつことに由来している。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、SWCNTの空洞形状を変化させることにより、内包水の構造、ダイナミクス、誘電特性、プロトン輸送特性などを制御可能であることを示した。リボン状氷は、二次元氷を帯状に切り出したような構造であり、そのエッジ(端)では水分子の水素結合が遮断される。この端構造に由来して特異な物性を発現する。本研究の成果は、新たなナノ流体デバイス、プロトン伝導体、およびナノ誘電体デバイスの創製などに繋がることが期待される。
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