研究課題/領域番号 |
18K13541
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分15010:素粒子、原子核、宇宙線および宇宙物理に関連する理論
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研究機関 | 豊田工業大学 (2021-2022) 大阪市立大学 (2018-2020) |
研究代表者 |
鈴木 良拓 豊田工業大学, 工学(系)研究科(研究院), ポストドクトラル研究員 (90711490)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2019年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2018年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | Gauss-Bonnet重力理論 / ブラックホール / AdS/CFT対応 / 高次元極限 / 高次元重力理論 / ブラックホール相互作用 / エントロピー / 非軸対称定常解 / トポロジー転移 / リッチフロー / 一般相対論 / 高次元時空 |
研究実績の概要 |
本年度は、研究課題の一つである高次曲率重力理論におけるブラックホールの研究など高次元極限の応用研究を推進した。特に高次曲率重力理論の最も単純な場合であるGauss-Bonnet重力理論に着目した研究を行った。また、ブラックホールをテーマとしたその他の課題についても研究を行った。
【Gauss-Bonnetブラックホール】昨年度に構成したGauss-Bonnet重力理論(GB重力)における回転ブラックホールの動的な振る舞いを調べることが目的であるが、回転する時空の動的な解析は非常に込み入っているため、準備段階として、より単純なブラックストリング解の解析を行なった。ひも状のブラックホールであるブラックストリングは、アインシュタイン理論では単純な解析解を持つが、GB理論では解析解は知られていない。高次元極限を用いてブラックストリング解を近似的に構成し、動的な不安定性を調べた。特にGB理論において、あまり理解が進んでいないエントロピー増大則を示すことができた。回転ブラックホールの解析への応用に関しては、現在進行中である。 ・GB理論におけるブラックストリングについては、別の近似的アプローチとして、曲率補正が大きい極限をとる近似を提案し、実際に近似解が求めた。本研究はこれまでにない近似的手法を提案するものであり、新たな応用研究への発展が期待できる。
【AdSブラックホール】高次元極限を用いて反ドシッター時空中のブラックホールの多様な相を調べた。特に時空にブレーンが存在する場合には、ブラックホールがブレーンから蒸発する様子を解くことができた。AdS/CFT対応によれば、この現象はブレーン上のブラックホールがホーキング放射によって蒸発していく様子を記述すると解釈される。本来、類似の研究は高度な数値計算を用いて行うものであるが、高次元極限を用いることで、驚くほど簡便に結果を得ることができた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本年度は、高次元極限を用いて多くの応用研究を発表することができた。 特に高次曲率理論とAdSブラックホールへの応用に関しては、大きな進展が見られた。
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今後の研究の推進方策 |
Gauss-Bonnet重力理論におけるブラックホールに関しては、回転ブラックホールの動的な性質を調べる必要がある。この問題に関しては現在研究が進行中である。また、より一般的な高次曲率重力理論におけるブラックホールについて解析を行なっていく。
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