研究課題/領域番号 |
18K13551
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分15010:素粒子、原子核、宇宙線および宇宙物理に関連する理論
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研究機関 | 東北大学 (2020-2021) 九州大学 (2018-2019) |
研究代表者 |
富樫 甫 東北大学, 理学研究科, 助教 (70733939)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2020年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2019年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2018年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
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キーワード | 核物質 / 状態方程式 / ハイペロン / 超新星爆発 / 中性子星 / 変分法 / 一様核物質 |
研究成果の概要 |
従来の一様核物質に対する変分法を拡張し、ラムダハイペロン粒子が混合した核物質(ラムダハイペロン物質)の状態方程式を生のバリオン間相互作用に基づいて作成した。この際、ラムダハイペロンが関連する3体バリオン間相互作用を導入することで、重い中性子星の質量とも無矛盾な状態方程式を得ることができた。さらに、有限温度低密度領域におけるアルファ粒子の混合も考慮して、広範囲の密度・温度・陽子混在度をカバーしたラムダハイペロン物質状態方程式の数値テーブルを構築し、大質量星の重力崩壊シミュレーションのテスト計算に適用した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究課題で構築したラムダハイペロン物質の状態方程式は、生のバリオン間相互作用から出発した多体変分計算に基づいて作成されており、現象論的模型に基づく従来の状態方程式に比べてその信頼性が高いだけでなく、重力崩壊型超新星爆発や連星中性子星合体などの動的なコンパクト天体現象の数値シミュレーションにも適用可能なものである。今後、コンパクト天体現象から生じた重力波・電磁波・ニュートリノなどの同時観測によるマルチメッセンジャー天文学によって高密度物質内部の理解が急速に進展した際、本研究を通して、コンパクト天体とバリオン間相互作用を関連して論ずる世界に先駆けた新しい道筋を切り開くことが可能となる。
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