研究課題
若手研究
本研究は中性子が極端に多い(中性子過剰)原子核の構造を詳細に調べることを目的としている。近年加速器技術の発展で中性子過剰原子核が大強度で生成可能となった一方で、構造の議論に不可欠な励起状態のスピンを決定する有効手法が限られたままであった。本研究では、スピンがある方向に揃った(スピン偏極した)原子核から放出されるベータ線放出の空間的異方性を用いる手法によりこの問題にアプローチする。その第一段階として、中性子過剰原子核のスピン偏極を生成する新手法の提案・その実証実験を行い、その有効性を確かめた。以上より、スピン偏極核を用いた中性子過剰核研究の準備が整った。
本研究は安定核から遠く離れた中性子が極端に多い原子核を研究することを目的としている。中性子過剰核の構造は、原子核の構造自体の興味の他にも宇宙における爆発的元素合成過程の研究においても重要である。この構造解明のために、スピン偏極した原子核のベータ崩壊を用いるという独自な方法でアプローチしている。その第一段階として、中性子過剰核の新たなスピン偏極生成法の開発を行い、実証実験においてその有効性が確かめられた。本手法の確立によって、中性子過剰核研究の発展が期待できる。加えて、スピン偏極原子核は核磁気共鳴法に利用できるため、他研究分野への応用も期待できる。
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すべて 国際共同研究 (2件) 雑誌論文 (2件) (うち国際共著 2件、 査読あり 2件、 オープンアクセス 2件) 学会発表 (6件) (うち国際学会 3件、 招待講演 2件)
Physical Review C
巻: 102 号: 5 ページ: 1-14
10.1103/physrevc.102.054327
巻: 99 号: 2 ページ: 024322-024322
10.1103/physrevc.99.024322