研究課題
若手研究
本研究では直接観測が不可能なオールトの雲に位置する天体の観測手法の開発を実施した。オールト雲天体による恒星掩蔽現象を検出するために、極めて広視野な動画観測が可能な観測システムを開発し、掩蔽検出及び詳細な解析を実現する解析ツールの開発にも成功した。これらの開発を通して、過去のデータからカイパーベルト天体による掩蔽イベント候補の検出に成功したほか、既知の太陽系外縁天体および動画天文学に関する複数の学術的成果を得た。
カントやラプラスの時代に実証科学の対象として昇華せしめられた太陽系の起源に関わる問いは、今なお一定の答えを得るには至っていない。その理由の一つには、外側太陽系への探査が実現した現代に至ってもなお、人類が太陽系の最外縁部であるオールトの雲領域の観測技術を持ち合わせていないことにある。本研究ではオールト雲天体が恒星の手前を通過する『掩蔽』と呼ばれる天文現象を利用することで、極めて安価で小型ながら、オールト雲天体の観測を実現できる観測システムの開発を実現した。今後本格的な観測を実施することで、史上初めてオールトの雲の領域の天体の検出を実現できる見込みである。
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すべて 雑誌論文 (7件) (うち国際共著 4件、 査読あり 7件、 オープンアクセス 7件) 学会発表 (2件) (うち招待講演 1件) 備考 (4件)
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