研究課題/領域番号 |
18K13628
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分17040:固体地球科学関連
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
宇野 正起 東北大学, 環境科学研究科, 助教 (50748150)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2019年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2018年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 沈み込み帯 / 地殻流体 / 岩石ー流体反応 / 流体圧 / 浸透率 / 反応輸送モデル / 地殻浸透率 / 地殻流体圧 / 岩石ー水反応 / 変成作用 / 中部下部地殻 / 流体圧分布 / 流体活動タイムスケール / 反応輸送モデリング / 亀裂閉塞タイムスケール / 流体圧変動 / 拡散 / 透水係数 |
研究成果の概要 |
本研究では,岩石―流体反応帯から流体圧と浸透率を定量的に見積もる手法を開発・検証し,天然の変成反応帯に適用した.水熱実験では大理石をアパタイトに置換することで,拡散律速型の反応帯形成に成功し,その挙動を反応輸送モデルでモデル化した.中下部地殻相当の複数の変成反応帯を解析した結果,流体活動時間は数時間-1年であり,浸透率(log10 [m2]単位)は-22~-20と従来の定説(-18)よりも二桁以上低い.一方で反応帯に伴う亀裂の浸透率は-15~-10と非常に高い.従来の定説は100万年スケールの平均値であり,数時間~年スケールでは,地殻の浸透率はダイナミックに5桁以上変動することを明らかにした.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
地震波観測などで間接的に推測されていた,地殻流体圧と浸透率の変動を,岩石ー流体反応帯から定量的に示した.従来,示されていた地殻浸透率の値は,百万年スケールの時空間平均であり,年ー時間スケールでは,ダイナミックに変動していることを明らかにした. 本研究では,地震波から観測される地殻流体活動と,地質学的に観察される岩石ー流体反応帯を,具体的な時間スケールや流体圧,浸透率をとおして定量的な比較を可能とした.
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