研究課題/領域番号 |
18K13634
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分17040:固体地球科学関連
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研究機関 | 静岡大学 (2019) 島根大学 (2018) |
研究代表者 |
田阪 美樹 静岡大学, 理学部, 准教授 (80772243)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2019年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2018年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
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キーワード | かんらん岩 / かんらん石 / 輝石 / 2相系 / 鉱物混合層 / 歪み弱化 / 剪断帯 / 変形実験 / 鉱物混合層形成 / ねじり実験 / 拡散 |
研究成果の概要 |
本研究では鉱物混合層形成と歪み弱化における化学効果を明らかにするために、かんらん石+輝石の鉱物量比を変えた試料(輝石15%, 26%, 35%)を使ってかんらん岩の大変形を伴うねじり実験を行った。 輝石の多い試料(輝石26%, 35%)では細粒鉱物混合層形成に伴い粒径は小さくなり、転位律速型の粒界すべりクリープから、より歪み速度の粒径依存性が高い粒界すべりクリープへ変化することが分かった。一方輝石の少ない試料(輝石15%)では強いかんらん石の結晶方位定向配列を持ち、変形メカニズムの変化は見られなかった。この結果より変形に起因する物質拡散により細粒鉱物混合層が形成されると提案した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究はかんらん岩ねじり実験を行い鉱物混合層形成と歪み弱化における化学効果を明らかにした。マントルの代表的な鉱物であるかんらん石+輝石系で鉱物量比の異なる多結晶体を用いて歪み速度、歪み量の違う実験を行った。輝石の多い試料(fpx = 0.26)では歪み増加に伴い粒径依存型クリープで変形、歪み弱化が起きることが分かった。一方輝石の少ない試料(fpx = 0.15,0)では歪み弱化は確認できなかった。実験により示唆された「変形に起因する物質拡散により鉱物混合層が形成される」ならば、細粒化と歪み弱化の程度は応力と温度、岩石の化学組成に依存する。この結果は地球のプレート強度を考える上で重要である。
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