研究課題/領域番号 |
18K13635
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分17040:固体地球科学関連
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研究機関 | 愛媛大学 |
研究代表者 |
桑原 秀治 愛媛大学, 地球深部ダイナミクス研究センター, 助教 (50505394)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
中途終了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2020年度: 130千円 (直接経費: 100千円、間接経費: 30千円)
2019年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2018年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
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キーワード | 核 / マントル / 水素 / 分配 / 元素分配 / マグマオーシャン / 高圧実験 / 地球型惑星 |
研究成果の概要 |
本研究では惑星分化過程における核-マントル間の水素分配に制約を加えることを目的とした。当初予定していた放射光その場観測実験が難航したため、急冷回収した試料を分析する方向へ方針転換した。 高圧実験は2GPa、1923 Kの条件で行い、鉄と酸化物、水酸化物混合粉末から成る試料を窒化ホウ素またはSiO2カプセルに封入し、さらに白金管で覆った。 回収試料の急冷ケイ酸塩ガラスに含まれる水量は0.25質量%水を含んだ出発試料の場合では0.13~0.24質量%、0.5質量%水を含んだ出発試料では0.53質量%であり、実験条件下では水素の大部分がケイ酸塩に分配されたことが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
地球の海は地球質量の0.023%しかなく、これに対して惑星材料物質と考えられている始原天体は数質量%の水を含んでいると推定されている。地球の海と始原天体における水量の不一致の解決策として水素に富む金属核の存在が指摘されてきたが、この仮説を検証するためには惑星形成過程において水素が核に取り込まれた可能性について明らかにしなければいけなかった。 本研究課題で得られた成果は惑星がまだ小さかった場合の核形成過程において、圧力や温度の低い初期段階では水素は核ではなく、マントルに分配されることを示唆するものである。今後より、高温高圧下での実験により地球核が水素の貯蔵層となりうるのか検証することが望まれる。
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