研究課題/領域番号 |
18K13645
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分17050:地球生命科学関連
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
石田 章純 東北大学, 理学研究科, 助教 (10633638)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2020年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2019年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2018年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
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キーワード | 初期原生代 / NanoSIMS / 微化石 / 代謝 / 生命圏 / TEM / 酵素金属 / 微生物化石 / 有機物 / リン / ガンフリント層 / 2次イオン質量分析計 / 窒素同位体比 / 酵素 / 微小領域分析 |
研究成果の概要 |
初期原生代ガンフリント層から採取した微生物化石および有機物を対象に,透過型電子顕微鏡や2次イオン質量分析計を用いた微小領域分析法により,モリブデンなど特定の生物の酵素に由来する金属元素を見出し,他の地球化学的分析と比較することで生物種を特定する要素として使用できることを明らかにした.これを通して同層に新種の微生物化石を発見した.さらに生物がリンを利用した代謝様式をこの時代までに確立させていたことを明らかにした.また同時代の別の地層の分析から,ガンフリント層と同様に陸域,海域の生命圏が存在した証拠が見出され,この時代の多様化した全球的な生命圏の実態が明らかになった.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
近年,初期原生代における原核生物から真核生物への進化など生命の多様化がなぜ起こったかに関して,国際的な注目が高まっている.この時代には最古の超大陸形成に伴う全球規模の火成活動が起こったことが報告されており,これに伴う地熱により大量の有機物が石油化し,生命圏栄養源となることで,生命の進化,多様化のきっかけとなった可能性がある.こうした“地球の内的営力が生命圏に影響を与えたらしい”地質的証拠は太古代の地層にも報告されている.本研究の成果は極微量にしか残らない太古代地質試料の分析に適用可能であり,地球史を通した生命進化史の解明のみならず,生命起源という第一級の問題の解決に貢献することが期待される.
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