研究課題/領域番号 |
18K13785
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分21050:電気電子材料工学関連
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
宗田 伊理也 東京工業大学, 工学院, 助教 (90750018)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2018年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
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キーワード | スピントロニクス / 遷移金属カルコゲナイド / 半導体 / 強磁性半導体 / バレートロニクス |
研究成果の概要 |
強磁性半導体は磁性不純物をドーピングすることで半導体を強磁性にしている。キュリー温度を上げるためには、磁性不純物濃度を増大させる必要があるが、一方で電子移動度の低下をまねいてしまう。遷移金属カルコゲナイドMoS2は、シリコンを超える次世代半導体としての期待があり、多結晶グレイン境界や格子欠陥を含むと強磁性を示すことが知られており、ドーピングフリー強磁性半導体として期待ができる。本研究では、まずスパッタ法により、多結晶MoS2の成膜に成功し、アトミックスケールの層状構造が形成されていることを確認した。さらに、磁化測定を実施し、大きい飽和磁化を観測することに成功した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
遷移金属カルコゲナイド層状物質MoS2は、典型的な磁性不純物を含まず、通常の単結晶では 非磁性(反磁性)である。多結晶や格子欠陥など、構造を変化させるだけで強磁性を示すようになるなど、物質の知られざる性質をつまびらかにすることが出来た。遷移金属カルコゲナイド層状物質群は、ツイスト2層構造や1次元ヘテロ構造、ファンデアワールスレゴブロックなど、同一の物質であっても構造やナノスケールの形状パターンの組み合わせにより、その性質が大きく変化する例がいくつも挙げられている。本研究が新たな材料物質の設計トレンドの形成に一役担うだけの意義のあるものであると考える。
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