研究課題/領域番号 |
18K13802
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分21060:電子デバイスおよび電子機器関連
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
奥田 貴史 京都大学, 工学研究科, 助教 (00783036)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
中途終了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2018年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 電力変換回路 / 高周波動作 / SiCデバイス / デバイスモデル / 駆動回路 / 回路シミュレーション / 寄生インダクタンス / 高周波電力変換回路 / パワーエレクトロニクス / 炭化珪素トランジスタ / デバイスモデリング / パワープロセッシング |
研究実績の概要 |
本研究では炭化珪素(SiC)パワーデバイスの高速スイッチング特性に注目し,駆動周波数10 MHzをこえる高周波電力変換回路の実現をめざす.SiCは高い絶縁破壊電界を有しており,Siデバイスの物理限界をこえる高耐圧,低オン抵抗のデバイスが実現できる.SiCデバイスはSiを置きかえる形で実用化がすすんでおり,本研究ではさらにその先を見据え,Siでは成しえない高周波電力変換回路の提案をめざす. 昨年度では10 MHzに対応した回路シミュレーション環境を構築した.デバイスモデルに改良を加え,10 MHzの高周波スイッチングを精度よく再現できるようにした.特にミラー期間中ではチャネル領域の非理想的な特性の影響を受けやすく,注意深くモデリングを行う必要があることがわかった.また,受動部品にも注目し,MHzクラスでの振る舞いについて詳しく解析した.これらの知見を総合し,10 MHzという極めて高い周波数領域でも精度の高い電力変換回路のシミュレーションを実現することができた. 今年度では構築した回路シミュレーション環境を用いて10 MHzを超える高周波で力変換回路の設計を行った.MOSFETの帰還容量や出力容量の影響を吟味し,スイッチング速度を制限している物理について考察した.また,寄生インダクタンスの影響についても詳細に調べ,回路パターンの最適化を行った.これにより,13.56 MHzの動作周波数においても直流100 Vから200 Vへの昇圧を実現することができた.また,今回得られた知見を1 MHz級電力変換回路に応用することで,1 kWの昇圧回路においても変換効率95%と非常に高い値を実現した.本研究にて得られた知見は高周波電力変換回路の設計に資するものだと考えられる.
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