研究課題/領域番号 |
18K13980
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分26010:金属材料物性関連
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
Chiari Luca 千葉大学, 大学院工学研究院, 助教 (20794572)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2018年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 格子欠陥 / 放射線 / 陽電子 / 水素脆化 / 鉄 / ステンレス鋼 / hydrogen embrittlement / defect / vacancy / hydrogen / iron / stainless steel / positron annihilation / defects / vacancy clusters |
研究成果の概要 |
本研究の目的は、格子欠陥の高感度・直接プローブである陽電子消滅分光法にによる、純鉄およびオーステナイト系ステンレス鋼の水素脆化支配欠陥を特定することです。水素誘起欠陥を検出するように、水素環境かつ延伸状態を保持して温度変数測定またはその場分析を行った。結果は、水素脆化純鉄において単空孔が水素によって安定化していることを示唆し、水素脆化支配欠陥が空孔-水素複合体であることを初めて示した。オーステナイト系ステンレス鋼では、水素への複合によって安定化している単空孔レベルの欠陥または小空孔クラスターを検出し、水素脆化の支配因子は高ひずみ領域の高密度での小空孔クラスターの蓄積と考えられた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
水素環境下での鉄系材料の力学特性の劣化という水素脆化の機構は未解明であり,水素社会に向けての課題の一つである。本研究では,純鉄およびオーステナイト系ステンレス鋼の水素脆化支配欠陥を陽電子消滅法により明らかにした。本研究の結果は学術的には長年未解明であったこの機構解明に資した。この結果の学術的・工業的波及効果も大きいで、最終的に水素社会を迎える時代に対応する鋼材の開発するように、耐水素ステンレス鋼の基本的な設計ガイドラインを提供することが期待される。
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