研究課題/領域番号 |
18K13982
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分26010:金属材料物性関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
馮 斌 東京大学, 大学院工学系研究科(工学部), 特任准教授 (20811889)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2018年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 粒界溶質偏析 / 原子分解能電子顕微鏡 / イットリア安定化ジルコニア / STEM―EDS / STEM-EDS / 表面界面 / 粒界偏析 / 走査透過電子顕微鏡 / エネルギー分散型X線分光法 / 原子分解能 / セラミックス |
研究成果の概要 |
本研究ではイットリア安定化ジルコニア粒界に注目し、粒界における溶質偏析メカニズムの解明を目的とした.双結晶法を用いて多様な対称傾角粒界、非対称傾角粒界および小傾角粒界を系統的に作製し、原子分解能走査透過型電子顕微鏡法を用いて粒界偏析構造の直接観察を行った.その結果すべての粒界においてYは強く偏析しており、酸素もほとんどの粒界に偏析していることが観察された.さらに各粒界における原子レベルY偏析構造を解明した.以上の結果からYSZ粒界において、静電相互作用が粒界偏析の支配的な駆動力となり、同時に弾性相互作用も偏析に影響することが明らかとなった.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
粒界溶質偏析現象は実用セラミックス材料中に普遍的に存在している現象であり、材料やデバイスの巨視的な特性に大きな影響を及ぼしているが、その本質的なメカニズムは不明であった.本研究では粒界溶質偏析構造を原子レベルで直接観察することにより、電気的相互作用が粒界溶質偏析の主な駆動力であることを明らかにした.本結果は粒界溶質偏析メカニズムを解明したものであり、学術的に重要な成果であると考えられる.さらに今後、粒界溶質偏析制御に基づいた新規セラミックスの開発にもつながることが期待される.
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