研究課題/領域番号 |
18K13996
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分26020:無機材料および物性関連
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
萩原 学 慶應義塾大学, 理工学部(矢上), 助教 (30706750)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
中途終了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2018年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 熱電変換 / セラミックス / 複合イオン / 熱伝導 / Aサイト複合ペロブスカイト / ゾルゲル法 |
研究成果の概要 |
本研究では、チタン酸系ペロブスカイト型酸化物ATiO3のAサイトをランタンとカリウムからなる複合カチオンで構成することで、低い熱伝導率をもつn型の熱電材料を創製することを目指した。通常の固相合成プロセスにおいて試料の焼成方法を工夫することで半導性を示すセラミックス試料が得られた。作製した試料は従来材料に比べて大幅に低い熱伝導率を示した。放射光X線を用いて得られた原子対相関関数を逆モンテカルロ法で解析した結果、ナノメータースケールでのカリウムとランタンの不均一な分布が熱伝導の低減に寄与している可能性が示唆された。また、バリウムの添加によって電気伝導率が向上することも示された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
金属や半導体の熱起電力効果を利用した熱電発電は我が国の消費エネルギーの70%近くを占める排熱の有効利用にむけたキーテクノロジーであるが、熱電変換材料としてはこれまで人体への毒性や高温での不安定性などの問題をもつ重金属系の化合物半導体が使われてきた。本研究によって実証された複合カチオンエンジニアリングによる熱伝導率の低減効果を利用すれば、無害かつ化学的に安定な酸化物を用いた熱電変換材料の開発が可能になると期待される。
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