研究課題/領域番号 |
18K14116
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分29010:応用物性関連
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研究機関 | 国立研究開発法人物質・材料研究機構 |
研究代表者 |
井口 亮 国立研究開発法人物質・材料研究機構, 磁性・スピントロニクス材料研究拠点, 主任研究員 (40707717)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2018年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
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キーワード | スピンペルチェ効果 / スピン流 / サーモリフレクタンス / スピンカロリトロニクス / 熱電効果 |
研究成果の概要 |
本研究では、スピンの流れを用いた電子冷却を実現するスピンペルチェ効果について、その発現の原理を調べる取り組みを行った。スピンペルチェ効果は伝導体/磁性体接合で現れ、接合界面に沿って局在した温度変化を起こせるなど興味深い特徴を有するが、その詳細な温度分布と原理はわかっておらず、物理的な理解においても熱電素子として使うにも課題があった。本研究では、サーモリフレクタンス法を用いた時空間データの取得を試み、高速応答の計測からスピンペルチェ効果が作る温度分布の時定数と空間情報を明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
スピンペルチェ効果では、伝導体/磁性体接合に沿って伝搬する熱流の長さスケールが主要な役割を果たしていることがわかった。スピンペルチェ効果を強く発現させる物質の探索に向けては、長いスケールでスピン流を運べる物質が適切であり、今後本手法をベースとして長さスケールと運ぶ量を区別して開拓していくことで、大きなスピンペルチェ効果を示す材料の開発ができると期待される。また、本研究課題による一連の研究により、スピンペルチェ効果の熱的な特性とその発現機構の解明が行なわれただけでなく、時間分解や空間分解を用いたスピン駆動熱電変換のサブマイクロスケールにおける新しい研究の基盤を築くことができた。
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