研究課題/領域番号 |
18K14121
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分29020:薄膜および表面界面物性関連
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
原田 尚之 東北大学, 金属材料研究所, 助教 (90609942)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2019年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2018年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 電子デバイス / 薄膜 / 酸化物 / デバイス / 層状物質 / 物性 |
研究成果の概要 |
層状酸化物PdCoO2は平面的に広がったPdとCoO2の層が交互に積層された構造を持つ。茶碗と同じ酸化物に属するにも関わらず、金と同程度の高い電気伝導性を有する物質である。この高い電気伝導性は平面的なPd層が担っており、Pd層の平面性(2次元性)に由来する特殊な電気伝導性が現れると期待される。本研究では、PdCoO2やその類縁物質をデバイス構造にすることで、電子の波動性や層状の結晶構造に由来する新しい電気伝導特性を探索した。同時に、電子デバイスへの応用に向けた研究を行った。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
層状酸化物PdCoO2の高い電気伝導性は電子デバイス応用に適している。本研究では、PdCoO2の物性を利用したデバイス開発を行った。PdCoO2の微細構造を低温に冷却することで、電子の干渉に由来する電気伝導特性を観測した。今後、PdCoO2薄膜の結晶品質を向上することで量子デバイスへの応用が期待される。一方で、PdCoO2は耐熱性に優れており、高温用途のデバイスにも有用である。例えば、本研究で開発したPdCoO2とGa2O3の接合からなるダイオードは、PdCoO2のイオン性層状構造に由来する界面分極により、350℃の高温でも動作できることが明らかになった。
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