研究課題
若手研究
本研究では、遷移金属酸化物ヘテロ界面で発現する特異な電気・磁気特性の起源に対する知見を得ることを目的として研究を行った。元素の吸収端のエネルギーの放射光を励起光とした酸化物ヘテロ薄膜の共鳴角度分解光電子分光により、構成元素毎の界面バンド構造を決定した。具体的には、ペロブスカイト型遷移金属酸化物La1-xSrxMnO3とLaNiO3を用いてヘテロ構造を作製し、MnとNiそれぞれのL吸収端のエネルギーの光で共鳴角度分解光電子分光を測定することにより、ヘテロ構造におけるLa1-xSrxMnO3由来のバンドとLaNiO3由来のバンドを分離して直接観測することに成功した。
酸化物ヘテロ界面は、構成物質単体とは異なる特異な物性を発現するため次世代デバイスへの応用が期待されている。酸化物界面に特有の物性を設計・制御するためには、この発現メカニズムを理解することが非常に重要となる。今回の研究では、界面の磁気特性や伝導特性を決める価電子帯のバンド構造を元素選択的に直接決定することに成功した。これにより得られた知見を元に新奇な物性の設計指針を構築することで、酸化物ヘテロ構造における界面物性の設計・制御に大きく貢献できると考えられる。
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すべて 雑誌論文 (19件) (うち国際共著 5件、 査読あり 19件、 オープンアクセス 4件) 学会発表 (14件) (うち国際学会 6件、 招待講演 2件)
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