研究成果の概要 |
本研究では回路論に基づく音響メタマテリアルの設計理論を確立した.回路モデルによる電磁メタマテリアルの設計方法を音響メタマテリアルに適用し,材料パラメータと回路パラメータとの対応関係を明らかにした.モデルを用いて音響カーペットクロークを設計し,回路シミュレーションにより動作を確認した.また,回路モデルと等価な音響メタマテリアルの構造パラメータを決める設計式を導出し,音響透明マントの一種である音響カーペットクロークを設計した.COMSOLを用いた音圧レベル分布の計算結果から音響カーペットクロークが動作することを確認し,回路論に基づく音響メタマテリアルの設計理論の妥当性を示すことができた.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の成果により,座標変換に基づく高度な音波の経路制御を実現可能な音響メタマテリアルを回路モデルを用いて設計することが可能になった.これにより,従来の反射等を用いる音波の経路制御に比べて遥かに自由度が高い,新たな音波制御技術を開拓できる可能性がある.また,音響メタマテリアルの構造パラメータも大量の数値計算に頼らずに設計式から一意的に決められるため,非常に画期的である.また,本研究により電信方程式と音響方程式の双対性から,材料パラメータと回路パラメータの対応関係を明らかにしているが,同様の考えを適用すれば波及効果として,水波や地震波などの異分野の流体解析や設計への展開も期待できる.
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