研究課題/領域番号 |
18K14145
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分30020:光工学および光量子科学関連
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研究機関 | 日本電信電話株式会社NTT物性科学基礎研究所 (2021) 東京大学 (2018-2020) |
研究代表者 |
篠原 康 日本電信電話株式会社NTT物性科学基礎研究所, フロンティア機能物性研究部, リサーチスペシャリスト (90775024)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2019年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2018年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | アト秒科学 / 高次高調波発生 / 第一原理計算 / 高強度場物質科学 / 原子論的シミュレーション / 密度汎関数理論 / 固体高次高調波発生 / 計算物質科学 |
研究成果の概要 |
固体を念頭に置いた量子ダイナミクスシミュレーションを遂行し、高強度レーザーによる電子・正孔対ダイナミクスの理論研究を行った。 照射電場の整数倍の輻射光を観測する高次高調波発生過程において、GaSe結晶においては、ギャップ超越光子はバンド間分極由来の成分が支配的であることを示し、固体媒質による超短パルス発生の可能性を探った。CsPbCl3結晶の高次高調波発生において、電場偏光に対して極めて異方的な応答を示す輻射スペクトルは、励起効率の異方性が起源であることを示した。高強度電場下のグラフェン、GaSe結晶について、原子スケールでどのように電子・正孔対が運動しているのかを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
強いレーザー電場を物質に照射することで、非線形な過程でPHzよりも速い周波数の電荷振動を物質中に誘起することができる。しかし、このような分極振動は物質と光の非線形な相互作用に起因しており、そのメカニズムは十分に解明されていない。 本研究では、固体を記述する量子ダイナミクスシミュレーションを行い、強い電場に誘起される電子・正孔ダイナミクスに起因する現象を調べた。半導体、半金属といった異なる物性を示す現象毎、注目している電荷振動の速さに応じて、どのような物理的描像で、実験結果が説明できるのかを明らかにした。本研究により、PHz電荷振動をコントロールするための理論限界や研究開発指針が明瞭になった。
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