研究課題/領域番号 |
18K14168
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分31020:地球資源工学およびエネルギー学関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
安川 和孝 東京大学, 大学院工学系研究科(工学部), 講師 (00757742)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2019年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2018年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | レアアース泥 / 海底鉱物資源 / 多変量解析 / 独立成分分析 / クラスター分析 / 同位体分析 / 深海堆積物 / 地球化学 / レアアース |
研究成果の概要 |
本研究は,南鳥島周辺海域に分布する有望な新規レアアース資源「超高濃度レアアース泥」の生成機構の解明を目的とした.本研究では,総計1646試料×41元素の大規模データセットを独立成分分析とクラスター分析により解析し,5つの独立成分と10個の地球化学クラスターを抽出した.これらの空間分布の特徴から,超高濃度レアアース泥直下に堆積層の削剥が存在することが示され,底層流の強化がレアアースホスト鉱物を物理的に濃集させた可能性が示唆された.さらに,上記10クラスターを代表する試料群についてSr-Nd-Pb同位体分析を行い,砕屑性成分はタクラマカン砂漠や伊豆小笠原島弧火山などに由来する可能性が示唆された.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の学術的意義は,近年発展が目覚ましいデータ科学的アプローチを資源工学・資源地質学分野に応用することで,一見均質な深海粘土が化学組成の統計的な特徴により明瞭に区別できることを示し,海洋底層流の強化によるレアアース濃集鉱物の物理的選別作用が有望なレアアース資源の形成に寄与したことを明らかにした点にある.本研究により,現在および過去の海洋底層流の強弱や流路といった物理的因子が,有望なレアアース泥の分布を推定する上で考慮すべき重要事項となった.現代社会の様々なハイテク機器に欠かせないレアアースの新規資源探査における新たな指針を提示したという点で,本研究の社会的意義は非常に大きい.
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