研究課題/領域番号 |
18K14216
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分33020:有機合成化学関連
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
山本 武司 京都大学, 工学研究科, 助教 (20624349)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2019年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2018年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 高分子触媒 / 不斉合成 / 不斉認識 / 外部刺激応答性 / キラルアルコール / らせん不斉 / 不斉増幅 / ホスト-ゲスト相互作用 / ボロン酸 / 不斉自己触媒反応 / 非線形効果 / らせん高分子 / 不斉触媒 / ポリ(キノキサリン-2,3-ジイル) |
研究成果の概要 |
ゲスト受容部位として側鎖にボロン酸部位を導入したポリ(キノキサリン-2,3-ジイル)にキラルアルコールを作用させ、主鎖にらせん不斉を誘起した。1-フェニルエタノール類縁体が強いらせん不斉誘起能を示し、S体が右巻きらせん構造を誘起する傾向がみられた。また、光学活性側鎖を有するポリキノキサリンに三座型配位部位を導入した右巻きらせん高分子配位子を合成し、Ru触媒によるアセトフェノンの不斉水素移動型還元反応をおこなったところ、ゲスト応答型らせん不斉誘起において右巻きらせんを誘起するS体のアルコールが得られた。これによりキラルゲストと反応生成物が同一となる不斉増幅反応の妥当性が示された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
反応に添加したキラル化合物よりも高い光学純度で生成物が得られる触媒的不斉増幅反応には大きな関心が寄せられているが、効率的な不斉増幅が可能な反応系は限られている。これは、キラル低分子触媒においては、その反応機構において不斉増幅と不斉転写が不可分であり、反応系の設計が困難なためである。ポリ(キノキサリン-2,3-ジイル)は光学活性化合物のキラリティの偏りを主鎖のらせん不斉として増幅できることから、ゲスト受容部位と触媒活性部位を改良し同一高分子上に集積することで、効率的な不斉増幅を可能とするキラルゲスト応答性らせん高分子触媒が創製できるものと期待される。
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