研究課題/領域番号 |
18K14224
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分33020:有機合成化学関連
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研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
荒江 祥永 熊本大学, 大学院先端科学研究部(理), 助教 (90754896)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2018年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | ヘテロヘリセン / 螺旋不斉 / 動的速度論分割 / σ-ヘテロアリール錯体 / パラジウム錯体 / 白金錯体 / シス-トランス異性化 / フェロセン / 面不斉 / 環化脱水素化 / ヘリセン / 立体化学挙動 / 不斉合成 |
研究成果の概要 |
ヘテロヘリセンの外縁部の置換反応による動的速度論分割に基づく不斉合成手法の開発を目的に研究を行った。その結果、各種ベンゾジヘテロール骨格を有するヘテロヘリセン類の量的合成を達成した。また、得られたヘテロヘリセンを用いた位置選択的置換基導入反応を検討し、室温下、立体化学挙動が「動的(ラセミ化する)」から「準静的(ラセミ化しにくい)」に切り替わる反応系を見出した。さらに、こうしたユニークな立体化学挙動を利用し、キラル触媒を用いた動的速度論分割も達成した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
従来、ヘテロヘリセン合成は、もっぱら「分子歪みが大きくラセミ化しない」ものを標的とし、「分子歪みの小さいアキラルな非環式基質」を環化させる方法をとっていた。しかし、この手法は、分子歪みの上昇に打ち勝つために高い反応温度など厳しい環化反応条件を必要とするため、立体化学制御が極めて難しいという課題があった。これに対して本手法は、分子歪みが中程度の「動的」ヘテロヘリセンの置換反応によって、分子歪みが増大した「準静的」ヘテロヘリセンを得るというものである。このように、これまでにないヘテロヘリセン類の不斉合成手法の開発に取り組んだものであるという点で、本研究は学術的意義がある。
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