研究課題/領域番号 |
18K14232
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分34010:無機・錯体化学関連
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
吉田 将己 北海道大学, 理学研究院, 助教 (20712293)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2018年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 錯体化学 / 刺激応答性材料 / スピン状態 / 電子状態 / 薄膜 |
研究成果の概要 |
刺激応答性分子の開発は、分子科学に基づくナノ材料開発の重要な基盤研究である。本課題では、蒸気分子やガス分子との接触により駆動するメモリー・デバイス材料への展開を見据え、蒸気やガスで色調と磁気的性質とを連動して変化させるニッケル(II)錯体の創製を目指した。その結果、①磁気測定やX線分光などからニッケル(II)錯体の配位子場強度が蒸気応答性に及ぼす影響の比較検討に成功した。また、②異種金属配位高分子を用いることで、蒸気によって二段階色調変化と磁気的相互作用の同時変調にも成功した。これらの成果は、分子科学に立脚した機能性材料を開発する上で重要な知見を与えるものと期待される。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
外部刺激により色や物性を変化させる刺激応答材料はスマート材料とも呼ばれ、温度計や湿度センサーなどのセンサー材料からディスプレイ・スマートウインドウなどの光電子材料まで幅広い分野で注目されている。一方、これまでガスや蒸気により色を変化させる材料は数多く報告されているものの、この色変化と磁性や伝導性などの固体物性を連動させた例が少なく、その応用をセンサーのみに限定する結果となっていた。本研究で得られた成果は、このような蒸気やガスによる色と磁性の連動変換を達成するための設計指針を提供するものであり、新奇な機能性材料・デバイス材料を開発するうえで重要な知見を与えるものと考えられる。
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