研究課題/領域番号 |
18K14285
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分35020:高分子材料関連
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
八島 慎太郎 九州大学, 理学研究院, 助教 (40768842)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2018年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | ハイドロゲル / 摩擦 / 摩耗 / 潤滑 / ポリビニルアルコール / 滑り摩擦 / 関節軟骨 / 表面パターニング / ゲル |
研究成果の概要 |
関節軟骨に半球状の凹み構造が存在することに着目し、生体組織のモデル物質として扱われるハイドロゲルの表面に同様の形状を修飾した。ゲルの摩擦力は条件によっては凹み構造により50%程度に減少することが確認され、さらにその機構を凝着力の測定や界面観察などにより明らかにした。また、ゲルを生体の代替素材として応用するために、摩擦に伴って生じる、摩耗の新たな評価方法を確立した。潤滑液中に存在するゲル由来の高分子を紫外吸収スペクトルで定量化し、摩耗量を評価することが可能となった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
生物の滑らかな運動は関節軟骨の低摩擦性により担保されている。そのメカニズムの解明と応用は多方面で進められており、特にハイドロゲルをモデルとした関節軟骨の摩擦機構解明と、人工関節軟骨のゲルへの置き換えが注目されている。本研究では、ゲルの摩擦と表面形状の関連性について調べた。ゲル表面に軟骨表面に見られる半球状の凹み構造を施し、滑り摩擦が50%程度に低減すること、及びその機構を明らかにした。これはゲルの摩擦制御の新たな手法であるとともに、従来の多くの摩擦低減手法と共存可能である。得られた知見は将来的にハイドロゲルを用いた人工関節に応用され、耐用年数の延長や性能向上に寄与すると考える。
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