研究課題/領域番号 |
18K14302
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分35030:有機機能材料関連
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研究機関 | 国立研究開発法人産業技術総合研究所 |
研究代表者 |
東野 寿樹 国立研究開発法人産業技術総合研究所, エレクトロニクス・製造領域, 研究員 (30761324)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2020年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2018年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 有機トランジスタ / 有機半導体 / 層状結晶性 / 結晶構造制御 / π拡張 / 置換基効果 / 構造多様性 / 自己組織化単分子膜 / 結晶構造 / 非共有結合性相互作用 |
研究成果の概要 |
本研究課題では,高性能な薄膜トランジスタ構築の要件となる優れた層状結晶性を示すことが期待される,アルキル鎖とフェニル基で拡張パイ電子骨格を非対称に置換した非対称分子に焦点をあて,高精度の結晶構造解析を通してその層状化を促す分子配列構造的特徴を突き止めるとともに,この非対称置換が,層状結晶性を示さないパイ電子骨格群の層状化にも有効であることを実証し,さらに含硫黄中員環を積極的に組み込むことで,非対称パイ電子骨格群の中で最高クラスのキャリア移動度を達成することに成功した.その一方で,半導体材料の塗布成膜に要求される,印刷下地層の表面濡れ性を簡便かつ適切に制御可能にする表面改質技術を開発した.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究課題は,これまで見過ごされてきた多くのパイ電子骨格を高性能な半導体材料として蘇らせる強力な結晶工学的手法を実証するものであり,有機エレクトロニクス材料基盤の開発をさらに加速化させることが見込まれる.特に,非対称パイ電子骨格への非対称置換は,有機合成化学的にもこれまで充分に検討されておらず,分子の自己組織化能を著しく変化させることから,有機結晶化学および構造有機化学的にも興味深い.また,印刷下地層の表面濡れ性を自在に制御する技術は,プリンテッドエレクトロニクス技術基盤に関わるデバイス・プロセス開発を加速化させ,デバイスの高度化や製造工程の簡略化・低コスト化につながるがことが期待される.
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