研究課題/領域番号 |
18K14319
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分36020:エネルギー関連化学
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研究機関 | 名古屋工業大学 |
研究代表者 |
宮崎 怜雄奈 名古屋工業大学, 工学(系)研究科(研究院), 助教 (10756191)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2018年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
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キーワード | 固体電解質 / ゲストLi+伝導体 / Liフリー化合物 / NaI / LiBH4 / 全固体Li電池 / ゲストLi+ / 固体溶媒 / Li-free / 全固体電池 |
研究成果の概要 |
全固体Li電池の開発に向け、Liフリー化合物(固体溶媒)中に固溶したLi+であるゲストLi+に着目し、新規ゲストLi+伝導体を開発した。従来のゲストLi+伝導体は、KI-LiBH4系とNaI-LiBH4系に限られていた。本研究ではNaBrもLiBH4を固溶しゲストLi+伝導体となることを明らかにした。またNaI結晶中のLi+、BH4-組成を制御し、10μS/cmのゲストLi+伝導度を達成した。更にNaI-NaBH4-LiI系を用いて全固体電池を試作し、60℃において10μA/cm2で動作することを実証した。また新たな合成手法として、低温下でのメカニカルミリング(クライオミリング)法を確立した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、NaI結晶中で10μS/cmのゲストLi+伝導度を達成した。一方でNa+伝導はLi+伝導と比べ無視できる程度であった。従来は、Li+とNa+が結晶内に共存するとLi+伝導度は低下するとされてきたが、NaI中ではゲストLi+の高速伝導が確認された。この結果は、ゲストLi+は従来と異なる機構で伝導することを意味しており、特に混合アルカリ系における新たなイオン伝導機構を見出せる可能性が示唆された。また本研究では、ゲストLi+伝導体を用いた全固体電池の動作を実証できた。これはゲストLi+伝導体が、全固体電池実現に向けた固体電解質開発の新たな切り口となることを示唆する、重要な成果である。
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